居酒屋/飲食店も導入必須!キャッシュレス決済で消費増税の逆風を追い風にできる?お客様もお店もハッピーになるキャッシュレス決済導入講座
【目次】※要点だけ読みたい、という方は目次から本題にどうぞ。
昨年末にソフトバンク系のPayPayが100億円還元キャンペーンを展開し、一気に世間の注目を集めることになったQRコード決済。
PayPayだけではなく、LINEペイ、AUペイ、楽天ペイ、Origamiペイ、d払い、海外勢ではWeChat PayやAlipayなど、いろいろなサービスが提供されておりマスコミやネット上でもいろいろと話題になっていますよね。
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でも結局、何がなんだかよくわからん!
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というのが私の本音でしたが、たまたまいつもお世話になっているISICO(石川県産業創出支援機構)さんの無料セミナーがあったので、受講してきました。講師は株式会社はちえん。の坂田誠さん。もともとはSNS運用についてよく発信されていたので個人的にもフォローしていたのですが、最近はキャッシュレス決済についても力を入れられている、ということで今回の講座でも講師を務められたようです。
・・・で、3時間超のお話を聞いての私の感想は
えぇぇ~、導入しないとメチャ損やん・・・。
でした。とは言え、それでなくとも店舗という現場を抱える居酒屋/飲食店の皆様は日々時間に追われていらっしゃるわけで、また新しい取り組みとなるとそれなりに手間も勉強も必要になりますよね。そこで今回は皆様の代わりに柴田が居酒屋/飲食店経営者の目線からまとめてみますね。
そもそもキャッシュレス決済って何?
簡単に言えば現金を使わないでその場で支払いをする方法のこと。具体的には「○○ペイ」と呼ばれるQRコード決済はもちろん、SUICA/ICOCAなどの交通系カード決済、銀行口座から直接引き落とされるデビットカード決済、そしてクレジットカード決済などもキャッシュレス決済の仲間です。一番身近なものはクレジットカードになりますが、居酒屋/飲食店では「現金払いのみ」というお店がまだまだ多いようです。
ただ国際的にはキャッシュレス化が進んでおり、韓国はキャッシュレス化率85%、中国は同60%、アメリカでも同40%などと普及しているのに日本は現在18%程度でかなり出遅れているのが現状。これに危機感を抱く政府は今後増加が予想される外国人観光客への対応にも関連し、国策としてキャッシュレス化を推進していくことを既に決定(2025年には40%を目標とする)しており、税制、補助金・助成金などあらゆる面から民間のキャッシュレス化を支援していく方針になっているようです。
キャッシュレス決済を導入するメリットとデメリット
キャッシュレス化のデメリット
支払い手段が多い方が顧客満足度も上がるのは自明の理ですが、それでも依然として「現金決済のみ」のお店が多いのはなぜか?キャッシュレス化の大きな障壁として考えられるのが
1. 費用が掛かる(初期投資、ランニングコスト)
2. 手続きが面倒
3. 資金繰りに悪影響がある
の3点。特にもともと利益率が決して高くない居酒屋/飲食店業態ではクレジット決済手数料(3~5%)は痛いのは確か。そして手数料で利益が圧迫される上に入金サイクルが遅く資金繰りを圧迫するとなると、なるべく現金払いに集約したい、と考えるのは当然ですよね。
ただ、最近脚光を浴びているQRコード決済であれば、手数料は今のところゼロ。初期投資費用もナシ。一番簡単な決済の方法だと決済業者(PayPayやLinePayなど)から送られてくるスターターキットの中にあるQRコードをレジ前に掲示してお客様に読み取って頂くだけ。そして入金サイクルも早い、と従来の決済手段でネックとなっていた障壁がすべてなくなっています。したがって、今のところ、最初の登録手続きが少し手間を取ること以外にはこれと言って「やらない理由」が見当たらない状況です。※正確な取引条件は日々変わる可能性がありますので、各決済事業者にご確認ください。
キャッシュレス化のメリット
メリットは支払い手段の選択肢が増えてお客様の利便性が向上する=集客にプラス作用が出る、ということがまず考えられます。他にもお釣りの用意や現金勘定の照合が楽になる等ありますが、坂田先生の話をお聞きしていてなるほど!と思ったのがコレ↓
キャッシュレス決済の目的はお客様に損をさせないお店になること!
えっ?なに?どういうこと?
と思われた方も多いと思いますが、要は
買い物(飲食)をして、ポイント還元を受けられる仕組みを提供しないのはお客様に損をさせているのと一緒
ということです。
もちろん、実際にはキャッシュレス決済を導入することでお客様の利便性も増し、集客も売上も向上するという結果は得られる可能性が大ですが、そうした話の前に「お客様が損をするような支払い手段しか準備しないようなお店では支持されませんよ」と言うことです。上述のように特にQRコード決済に限って言えばデメリットもほぼゼロな訳で、それを導入しないのは経営者(店長)の怠慢ではないですか、と。
もう少し具体的に書きます。正直なところ、私もあまり詳しく知らなかったのですが、日本国内のキャッシュレス化を推進するということが政府方針として決まっていて、2019年10月に予定されている消費税増税時の経済対策の一環としてキャッシュレス決済に対して消費者に5%のポイント還元を国の費用(税金)を投入して実施することが既に決定しているようです(2019.10.~2020.6.の期間限定で)。つまり、2019年10月以降はキャッシュレス決済で支払いをすると実質5%値引きになるのと同じになります。
加えて話題のQRコード決済に関して言えば、決済事業者間のシェア争いも激しく、大手のPayPayやLinePayなどでは通常の決済金額の3~5%のポイント還元が付きます。そしてそれに加えて定期的に20~30%ポイント還元キャンペーンなどが矢継ぎ早に発表されており、そこから更にポイント還元が上乗せに。つまり、キャッシュレスで支払うとお客様は(例えば決済事業者の還元が3%とすると)、
政府から 5%還元
決済事業者から 3%還元
合計 8%還元
となり、今まで消費税が8%掛かっていたのが2%に減ります。そこに定期的に実施されている20%~30%のポイント還元が上乗せされると、その還元額は大変な金額に・・・。
例えば会社の帰りに同僚と居酒屋さんで飲んで2人で10000円のお会計だった場合、
現金支払いだと支払額は10000円
QRコード決済を使うと9200円(ポイント8%還元)
キャンペーン期間だと7200円(ポイント8%+20%還元)
と最大2800円もの差が出ることに!
皆さんがお客様としてお店を選ぶとき、こんなに大きな差が出るのに敢えて「現金払いのみ」のお店を選びますか?という話です。
しかもお店側には費用負担が一切ない!
となれば、導入しない手はないですよね。
同じような美味しい海鮮料理を提供する居酒屋さんが2軒あったとして、A店はQRコードで支払い可能、B店は現金払いのみ、だった場合にわざわざB店を選ぶお客様がどれくらいいるでしょうか?もちろんお店の雰囲気が好きで足を運んでくださる常連様は変わらず来店してくださるかもしれませんが、食べログなどグルメサイトのクーポンを見比べて店を選ぶ一般のお客様はポイント還元も期待できるA店を選ぶ人が大半だと思います。つまり、美味しい料理、素敵なお店の雰囲気に差はなくとも、支払い方法の差だけでA店は超繁盛店に、B店は集客・売上に苦戦するお店に分かれてしまう可能性が今後大きくなりそうであるということです。しかも、今はまだそれほどポイント還元に関心のない人も、消費増税直前にはマスコミやネット上でポイント還元に関する話題が盛り上がり、今まで関心のなかった層もポイント還元を意識するようになるので、キャッシュレス決済ができるお店は集客・売上ともに増える繁盛店になり、現金決済のみのお店が苦戦するようになる可能性は大きそうですよね。
導入までにやるべきこと
キャッシュレス決済を導入しないとヤバいことになりそう・・・、ということはある程度ご理解頂けたと思いますが、まだ数ヶ月先の事だし・・・、と思っている店長さん、
お急ぎくださいっ!
今から周到に準備をしていかないと、10月の消費増税に間に合わない可能性があるようです。具体的にやらなくてはならないことは
1.キャッシュレス決済事業者の選定
→PayPay,LinePay,楽天Pay,AUPayなどの事業者の中から導入する。ユーザーはポイント還元キャンペーンを使い分けている場合が多いので、できればメインどころを数種類、そしてインバウンドの外国人観光客も狙うならAliPay,WeChat Payなどの外資系事業者も導入しておいた方が良さそうです。
2.ポイント還元の加盟店IDの申請
国のポイント還元に対する加盟店IDはキャッシュレス決済事業者に依頼します。これは事業者ごとに申請が必要だそうです。
3.ポイント還元事業者としての審査
風俗営業法の許可営業に該当するお店や医局、福祉介護施設など、一部業種や取引は対象外になっており、その要件を満たしているかという点をはじめ、ポイント還元事業の恩恵を受けるのにふさわしいお店か(そもそも実在するのかを含めて)の審査があります。当然、10月のポイント還元開始直前になれば申請も殺到するため審査に時間がかかることも想定されますので、やはり早め早めの準備が必要になりそうです。
4.ポイント還元開始
1~3をすべてクリアしてはじめてサービス開始です。キャッシュレス決済に対応していることをSNSやホームページ、店頭で積極的にアピールしましょう。
10月の消費増税前にはマスコミやネット上の盛り上がりはもちろん、キャッシュレス決済業者にとってもマーケットシェアの取り合いで雌雄を決する時期になると思われ、更に大きなキャンペーンが続々登場すると予想されます。一般消費者も10月以降は8~10%のポイント還元当たり前!という感覚になってくるでしょうから、やはり一日でも早くキャッシュレス決済対応をしてお客様にアピールしておかなくちゃいけませんね!急ぎましょう!
今回はいろいろとキャッシュレス決済について書きましたが、居酒屋応援隊では残念ながら貴店のキャッシュレス化をお手伝いできるほどのノウハウは持ち合わせておりません(涙)。ただ、
居酒屋応援隊は皆様の商売繁盛があってこそ成り立ちます。
この記事をキッカケにキャッシュレス決済について検討して頂き、貴店の商売繁盛につながれば幸いです。ご参考までに今回いろいろと参考にさせて頂いた坂田先生のブログやFacebookにもいろいろと記事が載っていますので、ご紹介させて頂きますね。
小さなお店のスマホ決済アドバイザー 坂田誠
https://note.mu/nyattta
キャッシュレス決済、Qrコード決済の最新情報局
https://www.facebook.com/cashlessJP/?eid=ARCmUAcFnNO0AhnhyxhHqlXRx_vxQ0gu0ig23zOh-GRXuL8W82xhDqR5cjWafzIsx-t_ZL9R03Cd3KYv
あ、ひとつだけキャッシュレス決済関係で、皆様に還元できることがありました。
居酒屋応援隊はキャッシュレス決済還元事業者登録済みですので、居酒屋応援隊Yahoo!店で仕入をして頂くとPayPayその他のキャッシュレス決済方法が使えます!お店の仕入でポイントもらっちゃってくださいね!
↓増税前におススメの食材です↓
居酒屋応援隊ではこれからも美味しくて珍しい魚介類の提供で皆様の飲食店経営を応援していきます!
居酒屋応援隊の運営責任者として居酒屋さんの御商売繁盛をお手伝いしてはや10年。4000店舗を超える取引実績から得た「売れるメニュー作り」のノウハウを武器に、居酒屋さんの売上アップ、コスト削減のお手伝いをしています。また単なるノウハウの提供にとどまらず、独自の仕入れルートと商品開発力で居酒屋さんの売上アップに必要な食材を取り揃え、すぐに成果が出せる仕組みを持っているのが強みです。調理師免許あり。
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