築地市場の移転で食材調達にお困りの飲食店様は産地直送便で!

右往左往した築地市場の移転問題ですが、いろいろと問題が指摘される中、結局10/11(木)開場で強行するようですね。

築地移転の告知 ※東京都のホームページより。

土壌汚染対策や水質の問題など開場を前に次々と東京都も対策を打っているようですが、実際、豊洲新市場になるとどう変わるのか?長年築地場外で商売をされている取引先の社長さんにお願いして豊洲新市場を見てきてもらいました。感想をお聞きしてみると「さすが5800億円も掛けただけの事があって設備はきれいだね~。衛生面も素晴らしい」とのこと。

豊洲新市場セリ場

豊洲新市場セリ場2

豊洲新市場場内関連棟

豊洲新市場トンネル通路

豊洲新市場大卸の事務所

ただ、まだ実際には稼働していないので整然としていたそうですが、本当にここで築地市場の代替ができるのかな?という疑問は正直抱いたと仰っていました。大きな問題点としては

1.築地市場に比べて場内が狭く、荷が捌ききれないのではないか?
2.そもそも荷が場内に時間までに届くのか?

を感じたとのこと。さすが築地市場に半世紀以上も通っている人の目線はすごいなぁ~って感心しました。

確かに時間に追われる作業の場合、ある程度の「広さ」がないと余分に時間がかかるのは間違いないですし、荷渡しなどの作業でのミスも増える気がします。トンネル通路もきれいにラインが引いてありますが、そもそも今までの築地に慣れている人たちが急いでいる時にあのラインを整然と守って走るのかなぁ~というのも疑問です。

そして、一番私が納得したのが2.の「そもそも荷が場内に届くのか?」です。豊洲新市場周辺の地図を見てビックリしたのですが、

豊洲市場周辺地図

市場に行ける道路が1本しかない!

ということです(黄色くマークした道路のみが場内につながっている)。築地市場では毎晩夜の9時くらいから大型トラックが市場の周辺道路で待機し、荷下ろしの順番を待っているのですが(全国から荷が集まるのでその台数は半端ではない)、どんなに道が広くてもこれを1本の道路で収容するのは無理だと直感的に判ります。しかも、築地だと時間に間に合わなければフォークリフトやターレーが待機中のトラックに横付けして荷物だけ先に取っていく、ということもできましたが、もちろん衛生管理上道路での積み下ろしも禁止に。そうなると物凄い台数のトラックがこの道に並ぶことになるのですが、本当にそれでセリの時間までに荷物が揃うのか?は確かに疑問です。そして、荷物を下ろしたいトラックで大渋滞になっているということは、買い出し人の車も場内に入れない可能性があるということです。もしそうなると、市場として機能しないということに。

実際、この点を仲買さん達は非常に懸念しているらしく、商品が届かなくてお客様に迷惑を掛けてしまう可能性が高いと判断して取り合えず開場日(10/11)は臨時休業にするお店もあるようです。金沢の大卸さんによると開場日は運送会社に豊洲新市場への鮮魚の運搬は勘弁してほしいと断られたりもしているようで、やはり現場の最前線で働かれている方の判断では大混乱になるのでは、と思われているようですね。まぁ、これだけの人がかかわっているのですから徐々に改善策が打たれて問題も解消していくのだとは思いますが、それまでの間は結構大変かもしれません。

私も何軒か都内のお取引先飲食店様に電話してお聞きしてみましたが、既に仕入先の問屋・仲買さんから10/6(土)~11(木)までは魚をお届けできないと断られて困っていらっしゃるところもチラホラありました。せっかくの3連休なのに辛いですよね・・・。

せっかくお客様が来て下さっているのに食材が足りない・・・

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