仕入担当者様必見! 冷凍水産生鮮品の生食用表示について ~生食OKと表示するために必要な要素~
前回のエントリーで御紹介したように、
冷凍水産生鮮品の生食用表示について確認してみました。 ~生食可と表示されていないのに刺身で提供されている冷凍水産物がある!?~
刺身で食べても問題ないと(業界慣習的に)信じられている食材のうち、輸入物の甘えびやボイルしていない生冷凍のズワイガニ、タラバガニなどは輸入者・製造元としては生食可と表示していないようです。そして居酒屋応援隊で取り扱いを開始した
船凍ガスエビ
と
船凍あまえび
も刺身用としての御提供を前提として仕入れ・取り扱いを開始しようとしたのですが、仕入先によくよく聞いてみると生食用の証明書がないとのこと。
実際にはこの商品も輸入物の冷凍あまえびと同じようにお刺身で提供されているケースがほとんどのようなので、品質としては生食レベルという事で問題ないのだと思います(だって港に帰る前に既に凍結されているんですから)。
しかし、この中途半端な状態で刺身用とご案内するのは良心がとがめるので、この点について金沢市保健所の衛生指導課に問い合わせてみました。
■ 生食用冷凍鮮魚介類の基準とは?
今回の船凍ガスエビや船凍甘エビのような冷凍鮮魚介類の基準については以下のような規格基準があるそうです。
(4) 生食用冷凍鮮魚介類(冷凍食品のうち切り身又はむき身にした鮮魚介類であって、生食用のものを凍結させたものをいう。以下この項において同じ。)は、細菌数(生菌数)が検体1gにつき100,000以下であり、かつ、大腸菌群が陰性であって、腸炎ビブリオ最確数が100 以下でなければならない。
※厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/jigyousya/shokuhin_kikaku/dl/22.pdf より
要は
① 一般生菌数が1gにつき100,000以下
② 大腸菌群が陰性
③ 腸炎ビブリオの最確数が1gあたり100以下
という3つの条件を満たしていれば良いということになるようです。
■ 居酒屋応援隊の船凍ガスエビ、船凍甘エビは大丈夫なの?
ご安心ください!国の認定検査機関に依頼して上述条件をクリアしていることを確認しております。
濃厚な甘さが評判の船凍ガスエビ
福井県産の鮮度バリバリ!甘さ抜群の船凍甘エビ
上の証明書のとおり、どちらの商品も
① 一般生菌数が1gにつき100,000以下
→ がすえびが6000、あまえびが1500なのでクリア!
② 大腸菌群が陰性
→ ともに陰性でクリア!
③ 腸炎ビブリオの最確数が1gあたり100以下
→ ともに3未満でクリア!
と厚生労働省の定めた基準を全てクリアしていますので、ご安心の上お使いください!
年末に向け、鮮魚相場もぐぐっと上がってきますので、これからは特にこのような冷凍刺身ネタが重宝するシーズンですよね。どうぞよろしくお願い申し上げます。
居酒屋応援隊の運営責任者として居酒屋さんの御商売繁盛をお手伝いしてはや10年。4000店舗を超える取引実績から得た「売れるメニュー作り」のノウハウを武器に、居酒屋さんの売上アップ、コスト削減のお手伝いをしています。また単なるノウハウの提供にとどまらず、独自の仕入れルートと商品開発力で居酒屋さんの売上アップに必要な食材を取り揃え、すぐに成果が出せる仕組みを持っているのが強みです。調理師免許あり。
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