鮮魚仕入についての一考察。本当に産地直送が安いのか、について考えてみました。

こちら北陸も桜の花が終わりに近づき、そろそろ日中の日差しも強くなりつつあります。水揚げされる魚も少しずつですが春らしいものも増えてきたように感じます。

真鯛
れんこだい
すずき
さより
めばる
あじ
するめいか

などの入荷も徐々に増えてきていますし、これからは特に桜鯛とも呼ばれる真鯛が安くて美味しい季節になりますね。楽しみなシーズンです。
20130319 (41)

金沢市中央卸売市場の朝の風景です。まだ早朝は寒いですが…。

おかげさまで最近は鮮魚のお問い合わせも徐々に増えてきているのですが、今日は「産地直送は安いのか?」というお話です。

まずは物流について。例えば能登半島・輪島漁港の鮮魚を東京のお店が仕入れる場合、

漁業者(輪島の漁師さん)

浜仲買(輪島漁港の仲買さん)

金沢市中央卸売場の大卸会社

築地市場の大卸会社

築地市場の仲買さん

飲食店様(もしくはスーパーなど)

という流れになりますので、水揚げからお店までの間にかなりの人が介在しているんですね。これを難しくはサプライチェーンとか言うそうなのですが(精一杯の背伸びして難しい言葉使ってみました・・・)、この生産者(この場合は漁師さん)から需要者(飲食店様)までのサプライチェーンが長いのが水産業界の特徴らしいです。

よく「水産業界は利益が薄い」と言われますが、要は関わっている人の数が多いからみんなで利益を分けると一人あたりの取り分は少なくなる、ということのようです。

さて、このような長ぁ~いサプライチェーンを知ってしまうと、当然「中抜き」を考えるわけです。特に現代のように情報が簡単に手に入る時代になると供給者側もホームページやFacebookなどのSNSを使って宣伝しています(居酒屋応援隊®もそうですね)から、連絡先も簡単にわかります。だから、ひと昔前に比べると中抜きも格段にやりやすい状況です。

ここで本日のお題目「本当に産地直送が安いのか?」。

多分、発注されるお店側の思惑としては

安く仕入れができる

というのがあると思います。でも皆様の中にもご経験された方もいらっしゃると思いますが、実際には「かえって高くついたなぁ~」なんて場合もあるんじゃないでしょうか?

実はお恥ずかしながら私共の場合でも
築地より高い!
とお叱りを受けることもやっぱりあります。

これって何でなんでしょうか?
居酒屋応援隊®が暴利をむさぼっているから?

いえいえ、決してそんなことは神に誓ってございません(…と思っています、はい。)。
私共は仕入金額に一定料率を掛けたものを売価にしています。したがって基本的には鮮魚相場を反映したものになっていますし、
居酒屋応援隊®の方が築地より安いねぇ~♪
とお褒めの言葉を頂くことも逆によくあります。
でも、どちらにしてもウチの掛け率は一緒なんですよ。

そもそも魚って生き物ですから、JAS工業規格の部品のように「商品がまったく同じ」ということはあり得ません。だから築地仕入と産直仕入を比べて「○○の方が安い」というのは少し無理があるのですが、でもそれに目をつぶったとして、特に産直の方が市場経由より高い場合には「なんで?」ってなりますよね。

私の考える理由は2つあります。
・・・が、今日はちょっと時間がなくなったのでまた明日にさせてください。

もったいぶってゴメンナサイ!必ず明日!