サンマ漁について船主さんからお聞きしました。サンマ漁って面白い!

昨日は居酒屋応援隊の出荷拠点であるケイソン冷蔵さんに行ってきました。

実はケイソン冷蔵さんはサンマを獲りに行くサンマ漁船が所属する漁業組合でもあるのですが、組合の方から今年のサンマ漁についてお話を聞くことが出来ましたのでそのご紹介をさせて頂きたいと思います。
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この船は昨年進水したばかりの富山県鮭鱒漁業協同組合所属の最新型サンマ船です。特長は甲板前方に突き出して見える集魚灯で、これらは全部LEDなんだそうです。昔の船に比べて照度も高く、しかも省エネという事らしいですよ!この辺の詳しい話はこちらの記事をご覧になってください。なるほど~!と感心しますよ。

20130927-00038785-biz_jbp_j-002-3-view LED船での操業

 

■ サンマ漁が年によって大漁だったり不漁だったりする理由
ご存知の通り、サンマ漁は北海道の太平洋岸から三陸沖合で操業されるのですが(原発事故の影響で最近は三陸以南では操業しないようですね)、今年は魚群が陸からかなり遠いところに居たためになかなか水揚げが出来なかったとの事。通年であれば20数万トンのところ、今年は15万トンに届くかどうか、というレベルだそうです。25~30%も水揚げが減っている計算になります。これは結構なダメージですね・・・。

以前北海道漁連の方に「サンマは太平洋にほぼ無尽蔵に近いほど生息していて、日本で水揚げしているものなどその数%にも及ばない」という旨の話を聞いたことがあるのですが、だとすれば何故たくさんいるはずのサンマ漁で大漁・不漁があるのか、聞いてみました。

日本のサンマ船は鮮魚出荷が基本なので漁獲したサンマをなるべく鮮度の良いうちに港に持って帰らなくてはならないため、航行日数が限られてくるということ。つまり、サンマの群れが沖合にいればどんなにたくさんサンマがいてもそれを持って帰ったところで鮮度が落ちてしまうので沖合まで獲りに行けない、だからさんまの群れがどれ位沖合にいるかによって大漁・不漁が変わってくる、ということだそうです。

 

■ サンマ漁は「常に全力航行!」
しかも面白いのは、サンマ漁は常に全力疾走ならぬ「全力航行」ということ。鮮度保持の必要性から航行日数の上限は決まってしまうものの、その期間までに「どれだけ早くタンクを満タンにしてなるべく早く帰って来るか」でその船の収益が違ってくるそうです。基本的には早く港に帰ってきた順に市場で高値が付く傾向にあるため、漁場までも全力航行!帰りも全力航行!なんだそうです(笑)。更に船によって最大航行速度が違うので、古い船だと4日かかるところを最新型の速い船だと3日で行ける、など投資によってもリターンが違うそうで、なかなか複雑な世界ですね。

オマケになりますが、お土産に「さんまの丸干し」を頂きました。
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水揚げ直後のサンマを海の上で丸干しにしたもので、船員さんの家族や知人へのお土産なんだそうです。船乗りさん曰く「海の上で潮風にあてて作った干物は旨さが違う」そうで、早速自宅で頂きましたが本当に旨味が濃縮していて塩味とのバランスが最高でした。

居酒屋応援隊では現在さんまの取り扱いは

サンマの一夜干し

さんまのみりん干し

の2種類だけですが、この丸干しも作ってみようかな~と思わず思ってしまうほどの美味しさでした。

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