【目次】 |
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魚介類に関する詳しい記事はこちらで↓
春の魚
厳しい冬を乗り越え少しずつ気候も温暖になってくる春。白山連峰/立山連峰など日本有数の大自然に恵まれる北陸地方では、大地の栄養を含んだ雪解け水が流れ込み、春の訪れを感じさせてくれる旬の魚介類がたくさんやって来ます。
ほたるいか(蛍烏賊)
ホタルイカは春の風物詩としても季節を感じさせる食材です。2月初旬から山陰地方を中心に水揚げが始まりますが、特に富山湾内で水揚げされるホタルイカはそのふっくらとした身が高い評価を得ています(富山湾内で獲れるホタルイカはすべてメスだそうです)。
ホタルイカは小ぶりながらもうまみたっぷりで、手軽にいろいろな料理に使えます。ホタルイカ料理の定番と言えばやはりホタルイカの酢味噌和えですが、実はさまざまな料理に合わせることができ、定番の沖漬け、和え物から主食まで、様々な用途で使えます。
当店・居酒屋応援隊でもホタルイカの産地ならではの名物メニューを多数取り揃えておりますので、春のメニュー作成時には是非ご検討ください。
しろえび(白海老)
富山湾の白い宝石とも呼ばれるシロエビ。こちらも資源保護のために漁獲制限があり、シロエビ漁解禁は例年4月1日です。
駿河湾のサクラエビと共に知名度がうなぎ上りで向上し、それに応じて取引相場もうなぎ上り。春先は細かいサイズが多いですが、徐々に大きくなっていき、むき身などにも加工できるサイズのものが出てきます。
画像は水揚げ後すぐに撮影したシロエビですが、本当に透明感のあるきれいな色をしています。ただ色変りも早いので1時間もすると日頃皆さんがご覧になるような白いシロエビ(笑)になります。居酒屋応援隊の製造拠点は水揚げ地から車で30分くらいの所なので、水揚げされたシロエビをすぐに小分けして急速凍結するので鮮度は本当に抜群です。
台湾でも類似のシロエビと呼べるエビが獲れるらしく、こちらの方が価格的にもお安いので取扱もあるのですが、やはり居酒屋応援隊にご注文頂くお客様は圧倒的に富山産を高くてもご注文頂きます。
さわら(鰆)
魚へんに春と書いてサワラ(鰆)と読みますので、一般的にも春の魚というイメージが強い魚です。本当に脂が乗ってきて美味しい季節は冬場ですが、特に瀬戸内地方では春に産卵のため陸に近いところでよく見かけるため春の魚という字があてられたという説もあるようです。
いずれにせよ、古の時代から京料理には欠かせない魚として重宝されてきている美味しい魚です。またサワラは出世魚でもあり、幼魚の時はサゴシと呼ばれ、それが徐々に成長していくとサワラと言う名前に代わっていきます。海外でも似たような魚種が水揚げされるため、ヨコシマサワラやオキサワラと言った名前で安価なサワラの代用品として輸入されているものもあります(但しこれらの魚はサワラとメニュー表記できません)。ちなみに北陸地方ではカジキマグロの事を「サワラ」と呼んだりもします(富山ではサスやザスとも)。
ですので、北陸地方でお寿司屋さんに入られて「サワラ」を注文すると赤身のカジキマグロが出てきてビックリされる方も多いです。くれぐれもお気を付けくださいね(笑)。ちなみに金沢ではカジキマグロと区別するために全国的な名称で言うサワラ(当欄でご紹介しているサワラ)は「柳ざわら」と呼びます。
いわし
大衆魚として親しまれているイワシの仲間には、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシなどがいますが、通常イワシと呼ぶ場合にはマイワシのことです。 マイワシは背と腹の境目に1列もしくは2列に7つほどの黒い斑点があり、カタクチイワシは片口という名のとおり上アゴが下アゴよりも相当長くなっています。 ウルメイワシもその名のとおり、目が潤んだように見え、背びれが腹びれより前にある点が特徴です。ウルメイワシ、マイワシ、カタクチイワシの順に小さくなります。
お刺身ですとお醤油にワサビや生姜を溶いて頂くと絶品ですが、脂がある魚なので煮付けや塩焼でも充分に美味しいお魚です。産卵の周期の関係か、2-3年に一度豊漁になることがよくありますが、最近は徐々に水揚げ量も減っており今後の水揚げが心配されています。
真鯛
春になると大量の水揚げがある真鯛。「腐っても鯛」という言葉がある通り、魚介類の王様として長らく日本人の食生活でも大切にされてきました。通常出回っている真鯛は1~2㎏程度のものが多いですが、大きい者になると10kgを越えるようなものもいます。ただ、一般的には大きくなり過ぎると身質が落ちるらしく、2㎏前後のものがベストだと言われています。
お刺身はもちろん、焼き鯛、煮付けなどどんな調理でも美味しく、産卵に向けて食欲も旺盛になり栄養をしっかりと蓄えた姿になるため旬の時期と言われます。春先の真鯛は「桜鯛(さくらだい)」とも呼ばれ、春の風物詩ともなっています。
真鯛は養殖ものと天然ものがありますが、天然の方が
- 尾びれの形が先まで伸びて美しい
- 全体的に赤く鮮やかな色をしている
といった特徴があります。※鼻の穴の数が違う(天然は片面に2つずつ、養殖は1つずつ)という話も聞いたことがあります。
甘えび
実は甘えびという名は俗称で標準和名(正式名称)はホッコクアカエビと言います。お隣の新潟県ではナンバンエビとも呼ばれますが、基本的には同じ種類だそうです。
特徴はその名が示す通りその甘さ。店長しばたのオススメはやはりお刺身やお寿司などで召し上がっていただく生食ですが、それだと家庭料理との差別化が難しいので少し珍しいところで干し甘海老や甘海老の塩辛などもおすすめしています。
ガスエビ
日本海側の産地でしか流通しない「知る人ぞ知る」のがこのガスエビ。北陸ではガスエビと呼ばれますが、他の地域ではドロエビと呼ばれたりもします(標準和名はクロザコエビ)。このガスエビの中でも見た目が黒っぽい「黒ガス」と白っぽい「白ガス」があります。
産地近辺でしか流通しない一番の理由はその色変わりの早さ。水揚げ後すぐに黒っぽくなっていき、半日も置けば真っ黒になってしまうので見た目が悪くなり市場評価が低くなるためになかなか産地外では流通できないのです。
ただ、その美味しさは折り紙付きで、甘いエビとして有名な甘海老をも凌駕する濃厚な甘さが特徴で、一度食べると忘れられない味です。金沢や富山、福井ではスーパーの鮮魚売り場などにも普通に並んでいますし、地元の回転寿司屋さんでも気軽に食べられるものですので、慣行やお仕事でお越しの際には是非召し上がってみてください。
オススメはやはりお刺身やお寿司ですが、細かいサイズの唐揚げも美味しいです。噛めば噛むほど濃厚な甘みが口いっぱいに広がってきます。
サヨリ
ツンと突き出したアゴがトレードマークのサヨリは、細魚、針魚、鈴魚などの呼び名があります。日本各地の沿岸で見られ、春から夏にかけて岸辺の海草などに卵を産みつけます。美しい白い外見に似ずハラワタは真っ黒でハラグロという俗称をもっています。身は低脂肪、高タンパク質で健康食品の代表です。
メバル
ヤナギバチメ、茶バチメ、黒ハチメ(メバル)など、種類の豊富なハチメの仲間は日常の食卓にのぼることの多い、おなじみのお魚です。煮物や焼き物が多いですが、刺身にしてポン酢醤油にトウガラシをかけて食べるのは旬ならではの美味しさです。
【タコ(八腕目マダコ科)】
タコにはイイダコのような小型のものから大型のミズダコまで、たくさんの種類があります。一般的には、タコツボにエサをつるし生けどりにしますが、イイダコは縄に二枚貝をつるしておき、貝の間に入ったものをとります。イイダコの卵は貝殻の中などでタコがじっとしている時に成長します。そのため活動中に底引き網でとれたイイダコにはあまり卵がありません。
夏の魚
北陸の海では漁獲資源保護のために毎年7~8月は底曳網漁が禁漁となります。そのため、北陸各地の卸売市場や漁港は少し寂しい感じになるのですが、それでも水揚げされる美味しい魚はいます。ここでは北陸近海を中心とする日本海で水揚げされる夏が旬の魚をご紹介致します。
アジ
アジは日本人に古くから親しまれている魚で、「味に通ず」という言葉があるほど、その美味しさは広く知られています。北陸地方では主にマアジが水揚げされ、特に夏が旬となります。この時期のアジは、ほどよく脂がのっており、身が引き締まっているのが特徴です。
調理法は多岐にわたり、刺身や塩焼き、干物、南蛮漬け、たたきなど様々な料理で楽しむことができます。特に刺身は、新鮮なアジの旨味を最も感じられる調理法です。
また、初夏(5月〜6月頃)には、一口サイズの小さなアジ、通称「豆アジ」が水揚げされます。これは成長途中の幼魚で、ほんの短い期間しか味わえない非常に貴重な食材です。豆アジは、唐揚げや天ぷらにして丸ごと食べるのが一般的で、カリッとした食感と濃厚な旨味が特徴です。
キス
キスは夏が旬の白身魚で、透明感のある淡い黄褐色の身が特徴です。脂肪が少なく、タンパク質が豊富なため、ヘルシーな魚として知られています。
北陸地方で一般的に「キス」と呼ばれるのは、画像にあるシロギスです。しかし、日本海には別種のメギス(ニギス)も生息しており、こちらも水揚げされます。
キスの味わいは淡白で上品です。調理法としては、天ぷらが最も人気ですが、塩焼き、刺身、から揚げなども美味しくいただけます。特に天ぷらは、サクッとした食感と繊細な旨味が楽しめる絶品料理です。
また、キスは骨が柔らかいため、小骨を気にせず食べられるのも魅力の一つです。刺身で食べる際は、薄造りにすることで、キスの持つ繊細な味わいを最大限に引き出すことができます。
トビウオ
トビウオは、その名の通り海面から飛び出す姿が特徴的な魚です。夏に旬を迎え、北陸地方では主に6月から8月にかけて水揚げされます。
日本近海には数十種類のトビウオが生息していますが、北陸で主に見られるのは「丸とび」と「角とび」の2種類です。「丸とび」は体が円筒形で、「角とび」は体が角ばっているのが特徴です。
トビウオの身は白身で、タンパク質が豊富で脂肪が少ないため、ヘルシーな魚として人気があります。味は淡白ですが、独特の旨味があります。
調理法は多様で、刺身、塩焼き、唐揚げ、すり身などで楽しめます。特に刺身は、トビウオの繊細な味わいを楽しむのに最適です。また、トビウオの卵(飛子)も珍味として珍重されています。
さらに、トビウオは干物にしても美味しく、特に「あご出汁」として使われることでも有名です。この出汁は上品な旨味が特徴で、鍋料理やラーメンなど様々な料理に使用されています。
フクラギ
フクラギは、ブリの成長途中の若魚を指す呼び名です。北陸地方では、ブリは成長段階によって名前が変わる「出世魚」として知られており、その呼び名の変遷は以下の通りです:
こぞくら(15cm未満)
ふくらぎ(15cm〜40cm)
ガンド(40cm〜60cm)
ブリ(60cm以上)
フクラギは主に夏にかけて水揚げされます。この時期のフクラギは、まだ幼魚のため脂質が少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。一方、成魚のブリは脂がしっかりと乗っており、濃厚な味わいになります。
フクラギの調理法は多様で、刺身、たたき、塩焼き、照り焼き、煮付けなどで楽しめます。特に刺身やたたきは、フクラギの繊細な味わいを楽しむのに最適です。
また、フクラギは栄養価も高く、良質なタンパク質やDHAなどの不飽和脂肪酸を含んでいます。さっぱりとした味わいと相まって、夏の暑い時期にぴったりの魚といえるでしょう。
岩ガキ
岩ガキは、夏(6月から8月頃)が旬の高級貝類です。北陸地方、特に石川県や富山県の海岸線で採取されます。
一般的なマガキと比べて、岩ガキは大きくて肉厚な身が特徴です。殻を開けると中から濃厚な磯の香りが広がり、身は柔らかくクリーミーな食感があります。
岩ガキは栄養価が高く、亜鉛、ビタミンB12、タウリンなどが豊富に含まれています。特に亜鉛は、免疫力の向上や味覚の維持に役立つとされています。
食べ方としては、新鮮なものを生で食べるのが一般的です。レモンを絞ってシンプルに味わうのが最も美味しい食べ方とされていますが、ポン酢やタバスコを加えて食べるのも人気があります。また、グラタンや酒蒸しにしても美味しくいただけます。
岩ガキは数が限られており、採取できる期間も短いため、夏の贅沢な味覚として珍重されています。
サザエ
サザエは、夏(6月から8月頃)が旬の巻貝の一種です。北陸地方の岩礁地帯で採取され、コリコリとした食感と独特の風味が特徴です。能登半島では海女さんが昔ながらの手法で海に潜って採っています。
サザエの身は、螺旋状の殻の中に収まっており、取り出すには専用の小さなフォーク(サザエフォーク)を使います。身は主に2つの部分に分かれており、柔らかい肝(内臓)部分と、コリコリとした食感の貝柱部分があります。
栄養面では、タウリンやビタミンB12が豊富で、肝機能の向上や疲労回復に効果があるとされています。
調理法は多様で、刺身、壺焼き、バター焼き、煮付け、天ぷらなどで楽しむことができます。特に、壺焼きは殻つきのままサザエをグリルで焼き、殻から湯気と共に立ち上る香りを楽しみながら食べる人気の調理法です。
また、サザエのつぼ焼きに日本酒を注いで飲む「サザエのつぼ焼き酒」は、夏の風物詩として親しまれています。
アマダイ
アマダイは、夏から秋(7月から10月頃)にかけて旬を迎える高級白身魚です。甘鯛には「白甘鯛」「赤甘鯛」「黄甘鯛」がありますが、北陸地方で水揚げされるのは主に赤甘鯛です。京都では「ぐじ」と呼ばれ、昔から京料理の焼き魚ではお馴染みのお魚でもあります。
その名の通り、甘い味わいが特徴で、「甘鯛」と書きます。身は白く、しっとりとした食感があり、脂がのっているにもかかわらず後味がさっぱりしているのが特徴です。
栄養面では、良質なタンパク質や、ビタミンB群、ミネラルが豊富に含まれています。特にビタミンB1は、疲労回復や代謝促進に効果があるとされています。
調理法としては、刺身、焼き物、煮付け、蒸し物など様々な料理に適しています。特に塩焼きは、アマダイの旨味を最大限に引き出す調理法として人気があります。ウロコが細かく柔らかいのでウロコを取らずにそのまま焼いて食べる調理法も特徴的で美味しいと人気です。高級魚として知られるアマダイですが、その甘さと柔らかさ、そして多様な調理法で楽しめることから、特別な日の料理として重宝されています。
スルメイカ
夏から秋(7月から10月頃)にかけて旬を迎える代表的なイカです。北陸地方では、日本海で広く漁獲されます。石川県能登半島の小木漁港は船凍するめいかの一大産地で、スルメイカのシーズンになるとイカ釣り船が南側からスルメイカの成長と一緒に徐々に北上していきます。
スルメイカの特徴は、その肉厚な身と独特の食感、そして甘みのある風味です。新鮮なスルメイカは透明感のある白い身をしており、鮮度が落ちると赤みを帯びてきます。
栄養面では、良質なタンパク質やタウリン、ビタミンE、DHAなどが豊富に含まれています。特にタウリンは、肝機能の向上や血圧調整に効果があるとされています。
調理法は多岐にわたり、刺身、塩辛、天ぷら、焼き物、煮物など様々な料理で楽しむことができます。特に刺身は、新鮮なスルメイカの甘みと食感を最も味わえる調理法です。また、イカソーメンとして細く切り、つゆにつけて食べるのも人気があります。
スルメイカは、乾燥させて保存食としても重宝されます。乾燥させたものは「するめ」と呼ばれ、おつまみや出汁の材料として広く使用されています。能登地方ではスルメイカを丸ごと干した「丸干しいか」もあり、ワタの濃厚な旨味が味わえると人気です。
鮎
鮎は、その美しさと味わいから「清流の女王」と呼ばれる日本を代表する淡水魚です。北陸地方では、手取川(石川県)や庄川(富山県)など、清流で有名な河川で漁獲されます。
旬は6月から8月で、この時期が最も美味しいとされています。鮎の特徴は、独特の香りと風味で、「川魚の香り」と呼ばれる爽やかな香りがあります。この香りの正体は、鮎が餌とする川底の珪藻(けいそう)に含まれる物質です。
栄養面では、ビタミンAが豊富で、特に目の健康に良いとされています。また、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸も含まれています。
調理法としては、以下のものが人気です:
塩焼き:最も一般的な調理法で、鮎の香りと旨味を最大限に引き出します。
背越し(せごし):新鮮な鮎を背開きにした刺身で、鮎本来の味わいを楽しめます。
甘露煮:砂糖や醤油で甘辛く煮込んだもので、骨まで食べられます。
炊き込みご飯:鮎の風味が米に移り、独特の香りと味わいを楽しめます。
鮎は、その独特の香りと風味、そして多様な調理法で、夏の味覚として広く親しまれています。
のどぐろ
のどぐろは正式名称はアカムツと言いますが、喉の奥が黒いことからノドグロと呼ばれているようです。日本海の深海に生息する高級魚として知られており、北陸地方、特に石川県や富山県の沖合いで漁獲されます。
一年を通じて美味しい魚ですが、特に夏から秋(7月から10月頃)にかけてが旬とされることが多いです。この時期は脂がよくのり、身がふっくらとして最も美味しいとされています。
のどぐろの特徴は、その名の通り、喉(のど)の内側が黒っぽい赤色をしていることです。身は白身でありながら、脂がのっており、とろけるような食感と濃厚な旨味が特徴です。
ノドグロについてはコチラで詳しく説明しています。
イサキ
イサキは、初夏から夏(5月から8月頃)にかけてが旬の白身魚です。主に関東以南の日本近海から東シナ海の岩礁域に生息しており、あまり北陸の魚のイメージはありませんが、北陸地方でも漁獲されます。
イサキの特徴は、幼魚の時に黄色い縦縞模様があることです。成魚はオリーブがかった褐色の体色をしています。身は白身で、淡泊でありながら程よい旨味があります。また、皮には独特の香りがあり、これも味の特徴の一つです。
栄養面では、良質なタンパク質やビタミンB群、ミネラルが豊富です。特にビタミンB1は、疲労回復や代謝促進に効果があるとされています。
調理法は多岐にわたり、以下のものが人気です:
刺身:新鮮なイサキの旨味と食感を楽しめます。
焼き物:塩焼きや西京焼きなど、シンプルな調理でイサキの味わいを引き立てます。
煮付け:醤油ベースの煮汁で煮込み、イサキの旨味を凝縮させます。
唐揚げ:サクッとした食感と、イサキの淡泊な味わいが楽しめます。
カルパッチョ:薄切りにした身をオリーブオイルとレモンで和えた洋風の前菜です。
スズキ
スズキは北陸の夏を代表する魚として広く知られています。旬は4月から8月で、特に夏場(6月から8月頃)に脂がのって最も美味しくなります。北陸地方では「ニュウドウ」という独特の呼び名でも親しまれており、地域の食文化に深く根付いています。
スズキは成長に応じて名前が変わる出世魚としても有名です。幼魚の「セイゴ」から中間サイズの「フッコ」を経て、成魚で「スズキ」と呼ばれるようになります。大型のものは「ハネ」と呼ばれ、高級魚として扱われることもあります。
北陸で水揚げされるスズキの特徴は、銀白色の細長い体型と大きな口、そして透明感のある白身です。夏季には特に脂がよく乗っており、淡泊ながら独特の風味と上品な味わいが楽しめます。
スズキは良質なタンパク質を多く含み、ビタミンDやビタミンB12が豊富です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持するのに役立ちます。また、ビタミンB12は赤血球の生成や神経機能の維持に重要です。さらに、ナイアシン(ビタミンB3)も含まれており、エネルギー代謝をサポートします。スズキは低脂肪で消化吸収が良いため、健康的な食事に適しています。
金沢港をはじめとする北陸の漁港で新鮮なスズキが水揚げされ、地元の市場や飲食店で提供されています。調理法は多様で、以下のものが特に人気です:
刺身:新鮮なスズキの食感と味わいを最大限に楽しめます。
塩焼き:シンプルな調理でスズキの旨味を引き出します。
ムニエル:バターで焼き上げる洋風料理で、スズキの上品な味わいと相性が良いです。
煮付け:醤油ベースの煮汁で煮込み、スズキの味わいを凝縮させます。
クロダイ
クロダイは、夏(6月から8月頃)に日本海でよく水揚げされる魚で、北陸地方の沿岸域でも多く漁獲されます。関西地方では「チヌ」という呼び名でも親しまれ、高級魚として扱われています。
一方、北陸地方では「黒鯛」と「赤鯛(真鯛のこと)」と区別され、その色味の評価から、北陸の市場では赤鯛に比べてクロダイの価格が若干低めに設定されることがあります。
クロダイの特徴は、体色が黒っぽい燻し銀色であることです。若魚の頃には体側に数本の横縞が見られますが、成魚になるとこの模様は不明瞭になることが多いです。体型は平たい楕円形で、典型的な鯛の体型をしています。クロダイは沿岸域や汽水域、時には淡水域まで遡上することもあります。食性は雑食性で、甲殻類、貝類、小魚、海藻などを食べます。また、成長過程で性転換する魚で、オスからメスになることが多いです。
身は白身で、しっかりとした歯ごたえと甘みのある味わいが特徴です。この独特の食感と味わいが、多くの料理人から愛される理由の一つです。
栄養面では、良質なタンパク質やビタミンB12、ミネラルが豊富です。また、DHAやEPAなどの健康に良いとされる脂肪酸も含まれており、健康志向の人々にも人気があります。
北陸地方では、クロダイの調理法に独自の工夫が見られます。人気の調理法には以下のようなものがあります:
刺身:新鮮なクロダイの甘みと食感を楽しめる定番の食べ方です。
塩焼き:シンプルな調理でクロダイ本来の味わいを引き出します。北陸の塩を使用することで、より地域色豊かな一品になります。
煮付け:醤油ベースの煮汁で煮込み、クロダイの旨味を凝縮させます。北陸の地酒を加えることで、より深みのある味わいになります。
かぶと煮:頭(かぶと)ごと煮込む郷土料理で、クロダイの旨味を存分に味わえます。特に能登半島では祭りや特別な日の料理として親しまれています。
アワビ
アワビは夏(6月から8月頃)が旬の高級貝で、北陸地方の岩礁地帯でも採取されます。特に福井県坂井市三国町や石川県輪島市などが有名な漁場として知られています。
アワビの特徴は、その大きな貝殻と、独特の食感を持つ身です。身は柔らかくも歯ごたえがあり、甘みと旨味が強いのが特徴です。
栄養面では、タウリンやビタミンB12が豊富で、肝機能の向上や貧血予防に効果があるとされています。
北陸地方でのアワビ漁には、地域ごとの特色があります:
福井県坂井市三国町では、地元の海女たちがアワビの稚貝を海に放流し、安定した漁獲量を確保するための取り組みが行われています。この持続可能な漁業の実践は、地域の伝統と環境保護の両立を目指す好例といえます。
石川県輪島市の沖合にある舳倉島(へぐらじま)では、海女たちが素潜りでアワビを漁獲しています。この地域は良質なアワビの漁場として知られており、夏には多くの海女が活動し、伝統的な漁法を守り続けています。
一方で、北陸地方ではアワビの密漁が問題となっており、特に石川県では密漁防止のための罰則が強化されています。漁業権を持つ者や許可を受けた者以外がアワビを採捕することは原則として禁止されており、この貴重な資源の保護に努めています。
調理法としては、以下のものが人気です:
刺身:新鮮なアワビの食感と味わいを最大限に楽しめます。
踊り焼き:活きたアワビを貝殻ごと焼く調理法で、アワビの旨味を凝縮させます。
煮貝:醤油ベースの煮汁でじっくり煮込み、柔らかく仕上げます。
ステーキ:バターで焼き上げる洋風料理で、アワビの旨味と香りを楽しめます。
アワビは、その独特の食感と濃厚な味わいから、特別な日の料理や贈答品としても重宝されています。北陸地方の伝統的な漁法と持続可能な漁業の取り組みにより、これからも大切に守られていく貴重な海の恵みといえるでしょう。
シイラ
シイラは夏から秋にかけて日本海沿岸でも水揚げされる魚で、北陸地方でも水揚げされます。。主に夏から秋(7月から10月頃)にかけて漁が行われます。
シイラの特徴的な外見は、生きている時の美しい体色にあります。背側は青、体側は緑-金色で小黒点が点在しています。しかし、死後はこの色彩が失せて黒ずんだ体色に変わります。サイズは大きく、最大で体長2メートル、体重40キログラムにも達することがあります。
生態的には、群れを作って外洋表層を泳ぎ、流木や漂流物の陰に集まる習性があるため、まとめて大量に水揚げされます。そのため、市場価格も安価に抑えるられることが多く、お手頃な白身魚原料としても使われます。
身は淡泊でクセがなく、桜色をしています。メカジキや白身魚のような味わいで、脂質が少なく、たんぱく質が豊富です。
シイラは鮮度が落ちやすいため、刺身で食べられるのは水揚げ地などに限定され、主に加熱調理が推奨されます。人気の調理法には以下のようなものがあります:
ムニエル:バターで焼くことで、しっとりとした食感に仕上がります。
照り焼き:ごま油とコチュジャンを使った甘辛味がご飯に合います。
パン粉焼き:パン粉をまぶして揚げ焼きにすることで、外はカリッと中はふっくらと仕上がります。
注意点として、シイラは体表に腸炎ビブリオ菌や表皮粘液毒を持つことがあるため、生食する際には十分な注意が必要です。調理の際には、下ごしらえ用と仕上げ用のまな板を分けるなどの対策を講じることが推奨されます。
これらの魚介類は、夏の日本近海で水揚げされる代表的な旬の魚です。それぞれの魚は、特有の味わいや調理法があり、夏の食卓を豊かに彩ります。
秋の魚
【サバ(スズキ目亜目サバ科) 】
一般的にサバというとマサバとゴマサバの2種類を指しますが、石川県でとれるのは、ほとんどがマサバです。サバは生後2年頃から産卵をするものが約半数、生後3年になるとすべてのサバが産卵します。寿命はおよそ10年と言われています。ビタミンやEPA、タウリンなどが多く含まれており栄養価の高い魚です。
サバには旬が2度あります。最初の旬は5~6月の産卵期、次の旬は9~10月で、石川県では特に「秋サバ」と呼び、よく食べられます。
【サンマ(ダツ目サンマ科) 】
サンマは、8月中旬に産卵のために千島海域から南の海へ向かいます。初めは形も小さく痩せていますが、秋に日本列島の東沿岸にたどり着く頃には、脂肪が魚体の80%にもなり形も大きく見事なサンマに成長します。味も最高となります。牛肉に比べカルシウムは約4倍、ビタミン類は総じて12倍で、栄養価値の面でも充実した魚です。
【タイ(スズキ目スズキ亜目タイ科) 】
約10種類のタイ科の代表がマダイです。他にチダイ、キダイ、クロダイなどがいます。日本近海のマダイは、岸からあまり遠くない岩礁地帯に生息しています。4月末頃の産卵期のタイは「桜ダイ」といい珍重されます。 産卵直前の体長30cm位、1kg前後のものが最も美味です。しかし産卵後は身が痩せて味が落ちます。
【サケ(ニシン目サケ科) 】
サケにはシロザケ、ベニザケ、ギンザケ、マスノスケ(キングサーモン)などがあり、一般的にサケという場合はシロザケを指します。秋に川の上流で卵を産むとオス・メスともにその一生を終えます。卵は約2ヶ月で稚魚となり、春になるとはるか北太平洋の海を目指しての長い旅へと出発します。3~5年後、再び生まれた川に戻ってきます。石川県でも手取川でサケの放流事業が行われ、順調な回帰を示しています。
【カマス(スズキ目ボラ亜目カマス科) 】
日本でお目にかかれるカマスには赤カマスと青カマス(ヤマトカマス)がありますが、石川県でとれるのは赤カマスの方で20~30cmのものが普通です。カマスは脂肪が少なく低カロリーの魚で、カマスを食べると母乳の出が良くなるとも言われています。 カマスがいちばん脂がのって美味しい時期は9~10月です。小さいものから大きいものになるほど、美味しさは増すのですが、価格もぐんと高くなります。
【甘エビ(十脚目タラバエビ科)】
甘エビはホッコクアカエビが正式名称で、北陸から北の日本海にかけて水深200~500mの深海に生息しています。甘エビは最初オスとして成熟し、ふ化後4年目の春に性転換しメスになるという珍しい生態を持っています。卵を抱いたメスは200~300mの少し浅い場所へ移動し、稚エビを放出します。トロリとした甘味はグリシン、アラニン、セレンなどのアミノ酸類によるものです。またタウリンも多く含まれ、脳卒中、高血圧、心臓病などの成人病予防食として効果があります。
冬の魚
【冬のおススメメニュー】
【ブリ(スズキ目亜目アジ科)】
「ブリは出世魚で生まれてから成長にしたがって、次々と名前が変わります。地域によってその名前が違いますが、金沢ではコゾクラ、フクラギ、ガンド、ブリといった区別がなされています。関東では天然ブリに対する養殖ブリを称して、ハマチと呼びます。荒れた冬にはブリが大漁にとれることから、日本海で12月に鳴る雷を「ブリおこし」とも言います。暮れになると娘の嫁ぎ先にブリを贈る習慣があり、需要の多い年の瀬には天然のブリには高い値がつきます。ヒラマサはブリとよく間違えられますが違う種類の魚です。
【タラ(タラ目タラ科)】
タラといえば普通「マダラ」のことを指します。タラは年間50%ずつ体重が増加することからもわかるように、貧欲なほどの食欲を持つ魚です。寿命も10年以上と、非常に長寿の魚です。マダラとスケトウダラはマダラの方が主に市場に出回り、一般の家庭の食卓に上ります。スケトウダラはカマボコの原料としてスリ身にされます。卵巣はおなじみのタラコ(北陸地方ではモミジコ)として人気があります。石川県では昔から「七尾のタラ」と言われるほど、2月に七尾湾でとれるタラは珍重されてきました。
【アンコウ(ダアンコウ目アンコウ科)】
海底に潜み、ほとんど泳ぐことなく頭上にあるトゲ状の触手を動かし、食欲は貧欲で寄ってきた小魚を捕食します、また、七つ道具を持つといわれ、これはトモ(ひれ)、エラ、3月以降は卵でいっぱいのヌノ(卵巣)、ヤナギ(ほほ肉)、皮、キモ(肝臓)、水袋(胃)のことを指します。まず塩ゆでをしてから水にさらして臭みを抜くのがアンコウを美味しく食べるコツです。
【カレイ・ヒラメカレイ目カレイ科・カレイ目ヒラメ科】
カレイはカレイ科の海水魚の総称で、日本各地の近海にすむ定着魚です。口細カレイ、イシガレイ、ナメタガレイ、ササガレイ、スガレイなど種類も多く、土地によって呼び名もいろいろあります。ヒラメも近海性の定着魚で、普段は眼のない側を海底の砂につけて潜伏し、小魚やエビを狙って食べます。ヒラメの縁側と呼ばれて好まれるヒレのつけ根は、脂肪がのって肉が引き締まって美味です。泳ぎながら、つねにヒレを波打たせているためです。「左ヒラメの右カレイ」の言葉のように、一般に背を向こう側に置いて見た場合の眼の位置でヒラメ類とカレイ類を区別します。
【メギス(サケ目ニギス科) 】
日本海では青森沿岸から対馬周辺までの本州沿岸に広く分布しています。体調は細長く、ほぼ円筒形で、幼魚が70~150mm、成長して親魚になると150~190mmとなり、やや深い海底に分布します。一般には「ニギス」と呼ばれますが、キスの仲間ではありません。石川県内では「メギス」京都では「沖ギス」と呼ばれています。
【ズワイガニ(十脚目クモガニ科)】
日本海の冬の味覚を代表する「カニ」と言えば、何といってもズワイガニ。福井県では越前ガニ、山陰では松葉ガニと呼びます。ズワイガニのメスは北陸ではコウバコガニと言われ、関西ではセイコガニと呼ばれています。甲幅は約8cmとズワイガニの半分ほどで小型ですが、甲羅の中のミソや卵や子は独特の風味があり地元ではズワイガニより人気があります。 ズワイガニのオスは11月~2月までがもっとも美味しく、メスは11月~1月までが解禁期間で、底引き網でとれます。
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石川の漁法について
【まき網】
石川県には、小型(5トン型船)・中型(15トン船)・大中型(100トン型船)の3種類のまき網漁業があります。
小型まき網は石崎漁港を基地として、コノシロを対象としています。2隻の網船が魚探船をかねて日中に魚群を探し、見つかれば、魚群の遊泳方向・潮流・風向を考慮しながら双方の船によって魚群を網で囲い込んで漁をする方法です。
中型まき網は西海・輪島漁港を基地として、イワシ・アジ・サバ・ブリ類を対象として、網船1隻・魚探船1~4隻・灯船2隻・運搬船2隻の計6~10隻が1団となって操業を行うものです。操業は夜間に行い、魚探船がソナーを使って魚群を探索し、水中を照らして魚を集め、浮上させに魚群を包囲します。その後網の広がり具合を確認しながら網を絞り込む漁法です。
大型まき網は輪島・蛸島漁港を基地としてイワシ・アジ・サバ・ブリ類を対象に、網船1隻・灯船1隻・運搬船2隻の計4隻が1船団となります。漁法はほぼ中型まき網と同じですが、レッコテンマと呼ばれる搭載艇があり、この船が網を出して魚群を囲い込む漁法です。
【カゴ網】
カゴ漁業は、狙いの魚介類をかごの中に集めて捕獲する漁法で、主にカニやエビを狙います。単独でカゴを使用することもありますが、一般的には幹縄と呼ばれる網に数m~数十m間隔でカゴを枝葉のように取り付け、網の長さは数千mに達します。
カゴ網漁は網目を調節して小魚を逃がしたり、生きたまま魚を獲ることが可能なため活魚として付加価値を高めることができる利点があります。
【ごち網】
楕円形の1枚の網とその両端に結ばれた曳網を定めた面積を囲い込むように投入し、その面積を小さくすることで魚を網に追い込む漁法です。
1隻で行う「1隻ごち網」と2隻で行う「2隻ごち網」がある。また網の形状によって楕円形に縫い合わせ袋状にした「無のうごち網」、袋状となる部分をはじめから円柱状に作り、これに袖網をつけた「有のうごち網」があります。「無のうごち網」の使用は7月1日~15日のわずかな期間に限られます。
【刺網】
刺網は魚の進路を遮るように網を張って、魚を網目に刺したり絡ませて獲る漁法です。刺網の形は水面近くに網を張る「浮き刺網」、海底近くに網を固定する「底刺網」、網を固定せず、海の流れや風向きにまかせて網を漂流させる「流し刺網」、魚の群れを網で囲い、棒で水面を叩いたり石を投げたりして魚を網に刺す「まき刺網」があります。
【底びき網】
石川県の底びき網は「かけ回し漁法」のことを言います。網を沈め菱形に船を走らせ元の位置に戻ったところで網を引き上げます。「かけ回し漁」は四季折々の海産物を獲る花形で、冬のズワイガニ・春先のホタルイカ・春、秋のカレイ類、イカ類、・四季を通じたホッコクエビ、ニギスと石川県民の食卓を賑わすのに事欠きません。ズワイガニの解禁日に港は一層賑わい、季節の風物詩にもなっています。
【地びき網】
船から沖合いで魚を取り込むように投入した網を、人の力や機械を使い陸に引き上げる漁法です。イワシ、サバ、アジ、タイ、ブリ、サヨリなど沿岸を回遊する魚が獲れます。昭和30年代には2千トン以上の漁獲量を記録し、沿岸での重要な漁業でしたが沖合いでの漁業の発達と資源の減少により魚が陸岸に寄らなくなり、労働力不足も重なり減少ました。しかし、観光用として活路を見出しているところもあります。
【海女】
海で素潜りをする女性漁師を海女と呼びます。石川県では輪島市海士町に約200人の海女がいます。主にアワビ、サザエ、ナマコ、ワカメ、カジメ、エゴ草などが獲れるものです。主に25mまでの岩場を漁場にしています。
【延縄】
延縄は長い1本の軸縄に釣り針のついた枝縄を適当な間隔で結びつけたものを海中へ水平方向に伸ばして使用します。海面近くで縄を伸ばす浮延縄と海底近くで縄を伸ばす底延縄があります。石川県近海では、マダイ、アマダイ、マダラ、スケトウダラ、トラフグ、タチウオなどや高級魚のアラやノドグロなどが獲れます。
【曳き釣り】
曳き釣りは、疑似餌を曳き回す漁法です。狙いの魚によって疑似餌や水深、曳くスピードを変えていきます。タチウオやアオリイカ、メジ(マグロの子供)などを狙いますが、曳き釣りの醍醐味は、シイラ、ブリ、ハガツオなど思いがけない魚がかかることです。
【定置網】
定置網は沿岸の魚の通り道に網を設置し、回遊してくる魚やイカを待ち受けて獲る漁法です。魚の通り道は魚道と呼ばれ、漁師が長い経験から見つけ出しています。網に入った魚は、生きたままなので、活きのいい旬のものが獲れます。