この記事は約 6 分で読めます。
ふっくらとしている事で漁業関係者のみならず料理人の皆様からも高い評価を受けている富山湾産のホタルイカ。しかし、一体何が富山湾のホタルイカを他の地域のイカと比較してこれほどまでに際立たせているのでしょうか?この記事では、その秘密に迫ります。
【目次】
富山湾のホタルイカが特に美味しい理由
ホタルイカは主に山陰から東北沖合の日本海側で水揚げされますが、ホタルイカ愛の強さでと言えばやはり富山県滑川市。
その滑川市にあるホタルイカミュージアムはホタルイカを知るには外せません。
このホタルイカミュージアムにはたくさんの展示物があるのですが、その中に今回のテーマにピッタリの回答がありましたよ!
文字も細かいのでパネルの要点に説明を加えて以下に説明しますね。
1.丸々と成熟した時期のホタルイカだから
詳しいホタルイカの生態についての説明は「ほたるいか(蛍烏賊)の生態って不思議で面白い!でも、オスの最期は悲しすぎる・・・というお話。」に譲りますが、とにかく富山湾のホタルイカはしっかりと肥えていてふっくらしています。
富山湾内で獲れるホタルイカは産卵をするために接岸してくるためその99%がメスと言われており、そのため富山湾のホタルイカは他の地域と比べて成熟度が高い時期に捕獲されます。これはホタルイカが最も肉厚で栄養価が高く風味が豊かになる時期です。成熟したホタルイカはその食感と味わいが特に評価され実際身もパンパンです。これが富山湾のものが他の産地に比べて優れているとされる一番の理由だと思います。
2.海洋深層水を活用して鮮度を保っているから
富山湾は非常に急激に深くなる特有の地理的特徴を持ち海洋深層水が豊富です。この冷たく栄養豊富な深層水は、ホタルイカにストレスを与えず理想的な生育環境を提供します。深層水は水温が低く安定しており、鮮度を長持ちさせる要因となっています。
3.定置網で活きたまま獲るので傷まないから
ホタルイカの水揚げ量は富山湾よりも山陰沖合の方が多いのですが、山陰では底引き網漁が主流だそうです。底引き網漁ではその名の通り網を海底に落として引き回すので他の魚介類と混ざってしまい、引きずられる間に圧迫されたり死んだり傷んだりしてしまいがちです。
その点、富山湾では(海底が深く底引き網漁ができないこともあり)、ホタルイカ専用の定置網を設置して水揚げしますのでホタルイカ自体が傷みにくいということは確かだと思います。そのため平均的に身がつぶれたりしているものが少なく、立派なホタルイカを手に入れることが出来ます。
4.朝どれのホタルイカをすぐに茹でるから
これはボイルホタルイカ(ほたるいかの桜煮)の時に特に顕著なのですが、富山湾内は陸から急に深くなっているため漁港の目と鼻の先に定置網を設置することが出来ます。そのため、網を揚げてから漁港に戻るまでの時間も大変スピーディーで、結果として水産加工業者にも新鮮な状態で届くので加工品の鮮度も良いものが出来上がります。
美味しいホタルイカの食べ方
最近はCOOKPADなどのレシピサイトも充実しているのでそちらで検索して頂くのも良いと思いますが、個人的におススメしたい食べ方を少しだけご紹介します。
ホタルイカの桜煮
王道中の王道ですが、やはり一番オーソドックスなホタルイカの桜煮(ボイルホタルイカ)がベストかな~と個人的には思います。
こちらは3%程度の塩水(1リットルの水に食塩30g)を沸騰させ、そこに生のホタルイカを入れて2~3分程茹でると出来上がりです。それに酢味噌(酢、みりん、白味噌を同量ずつで溶く)を和えて頂くとやはり抜群に美味しいです。
ホタルイカの混ぜご飯
目玉を取ったり少し面倒な部分もありますが、ホタルイカの混ぜご飯も絶品です。ホタルイカのワタに含まれるうまみ成分が絶妙な出汁となって風味豊かなお料理となります。詳しくは当店・個人向け販売サイト内「【激ウマの春レシピ】生ホタルイカを買ってきたのでホタルイカご飯にしてみました♪」にてご紹介しています。
ほたるいかの干物
酒の肴という視点からは是非とも召し上がっていただきたいのがこのホタルイカの干物。単純に干すだけなのですが、濃厚なホタルイカの旨味が更に濃縮して味わえる一品です。
その他、飲食店向けに手の込んだ商品もご用意しておりますので、是非こちらもご覧くださいね↓
【ご案内】ホタルイカ以外にも興味深い魚介類に関しての情報をまとめています。お時間あればぜひこちらもご覧くださいね。
おかげさまで飲食店様に海産物を販売させて頂いて10年以上。たくさんの飲食店経営者様や料理長様ともお付き合いやご指導を頂いて参りました。
魚屋ですので食材提供を通じてのご提案や問題解決が中心となりますが、いろんなお店での工夫や情報も入ってきますのでひょっとしたら貴店のお悩みも解決できるかも!
店長の柴田はコンサルタントではないのでご相談はもちろん無料です。どんな些細な事でも結構ですのでお気軽にご相談ください。
↓お電話ならこちらのバナーをクリック↓
営業時間:平日9-17時
↓もしくはこのまま問い合わせフォームからでも!↓