「シルバー」ってどんな魚?学校給食から飲食店まで幅広く使われているのに知られていない輸入魚シルバーについて徹底解説。

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シルバーってどんな魚?バナー美味しい白身魚は数あれど、その中でも「シルバー」という魚もまた非常にお値打ち感の高い食材です。一部の食通や業界関係者の間では知られた存在でありながら、一般の食卓にはまだまだ馴染みの薄いこの魚。しかし、その美味しさ、汎用性、そして経済性を考えれば、もっと多くの人に知ってもらいたいスグレモノです。

この記事では、シルバーがなぜこれほどまでに学校給食や飲食店で重宝されているのか、そしてなぜそれにも関わらず一般にはあまり知られていないのかについて、徹底的に解説していきます。また、この魚の栄養価や調理法、さらにはどのようにして私たちの食生活に取り入れることができるのかといった実用的な情報もお伝えします。

シルバーってどんな魚?

シルバー調理例
「シルバー」というこの名前を聞いてもピンとこない方が多いかもしれません。しかし、この魚は世界の一部地域では日常的に食され、その美味しさを愛されている存在です。シルバーの正式な英名は「Silver Warehau」とされ、南半球の海域に広く分布しています。日本へは主にニュージーランドやチリから輸入され、私たちの食生活に静かに溶け込んできました。

姿はこのような形をしている魚で表面はまさしく「シルバー(銀)」ですね。

シルバーの干物
脂もあるので干物として販売していたこともあります。

通常はドレスと呼ばれる形態(頭/内臓/ウロコを取り除いた状態。下の画像参照)で輸入されるので、水産関係者でも現地視察に行った人しか全体を見たことはないと思います。

シルバードレス
こんな状態で輸入されてきます。

なかなか日本語のサイトでしっかりと説明されたものがなかったのでオーストラリアの水産関係のサイトも調べてみました。

シルバー全体
https://www.sydneyfishmarket.com.au/Home/Seafood/Species-Information/List/silver-warehouより

  • 漁期:通年獲れるが、6~9月が最盛期
  • 大きさ:一般的には400g~2.2kg(35-55cm)ほどだが、大きなものになると5.5kg(70cm)ほどのものもある。
  • 調理:歩留まりは(頭付きから)45%程度。中程度の脂ノリで一般的な白身。骨も少なく簡単に除去できる。
  • 食べ方:蒸し焼きやフライ、燻製などで食される。炭火であればホイルやバナナの皮などで覆って焼くと良い。
  • 調理例(レシピ)は以下のものなどを参照。
    Silver Warehou With Dukkah & Watercress Salad
    Silver Warehou Fillets Baked with Winter Vegetables & Horseradish Cream


この魚の魅力の一つは、その肉質にあります。シルバーの肉は白く、しっとりとしており、メダイのような味わいが特徴です。このため、フライやムニエル、焼き魚といった様々な調理法で楽しむことができます。日本ではまだあまり一般的ではないものの、ニュージーランドやオーストラリアでは魚屋で普通に見ることができるほど、日常的に食されている魚です。

また、シルバーには類似する魚種が存在します。その中でも「White Warehau(あおひらす/おきめだい)」や「Blue Warehau(おきひらす)」といった種類があり、これらもまた美味しい白身魚として知られています。これらの魚も日本に輸入されており、シルバーと同様に様々な料理で楽しまれていますが、やはり一番流通量が多いのはシルバーでしょう。

シルバーとアオヒラス
シルバー(下)とアオヒラス(上)

実はいろんな所で使われている!?国内市場でのシルバー活用事情

多くの方が知らないかもしれませんが、シルバーは既に日本国内で広く使われている魚です。その主な用途は学校給食や病院の給食など公共の食事提供の場での白身魚として。その理由はズバリ!安くて美味しいからです。

この魚はしっとりとした白身が特徴で、フライやムニエル、焼き魚など、様々な調理法に適しています。これらの特性は、大量調理が求められる給食などの場において、非常に重宝される理由の一つです。またシルバーは

  1. 群れをなして大量に捕獲されるため、比較的安価に仕入れることが可能であること
  2. 和名がなく「シルバー」という名前で流通しないといけないため漠然と「白身魚」として使われる

ために価格が付きにくく、そのためコストパフォーマンスに優れた食材として注目されています。

先述のようにシルバーは一般の方にはなじみのない「シルバー」という名称でメニューに書かないといけないため長らく飲食店でも「白身魚」としてしか使えなかったのですが、そのお手頃な価格と白身の良質な味わいが、最近では多くの料理人からも高い評価を受けてるようになってきています。

また、シルバー魚は漬魚の原料としても使用されています。その白くきれいな身質は、漬け込むことでさらに風味が増し、美味しく頂くことが出来ます。
シルバー西京漬調理例

最近では時々このシルバーを「知る人ぞ知る通の美味しい魚」として紹介するメディアも多くなってきているので、徐々に知られては来ているのですが日本国内での認知度はまだまだ低く、この魚の持つ本来のポテンシャルが十分に活かされているとは言い難い状況です。

  • 適度な脂ノリがあり
  • しっとりとした上質な白身魚で
  • お手頃な価格で手に入る

というこの魚のポテンシャルを考えれば、これからさらに多様な場での利用が期待されます。全ての食材が値上がりしている昨今、シルバーも同じように値上がりはしていっていますがそれでも他のお魚に比べればまだまだお手頃価格。当店ではニュージーランドなどから直接輸入している商社さんとのパイプもありますので、是非ともメニュー導入をご検討くださいね。

↓少しだけお値打ち価格の在庫もあります。※画像をクリック↓
シルバー切身


【ご案内】シルバー以外にも興味深い魚介類に関しての情報をまとめています。お時間あればぜひこちらもご覧くださいね。
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おかげさまで飲食店様に海産物を販売させて頂いて10年以上。たくさんの飲食店経営者様や料理長様ともお付き合いやご指導を頂いて参りました。

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